学校名や種別、合格難度や入試日程などのまとめ

  • 2025.03.17

静岡県中部地域の中学受験について、よくある疑問をまとめました。

文面を簡素にするために少々の例外は無いものとしています。

留意事項(始めて閲覧する方)

  • 各評価は当塾の独自研究と主観に基づきます。
  • テーマの学校を志望検討している保護者の興味に焦点を合わせた編集をしています。
  • 自ら調べず転記だけするブログやニュース記事の対策として、数字を丸めたり会話口調を交えています。

このページは非常に長いので、セクションごとにショートカットリンクを設置しています。適宜ご利用ください。

要約と一覧表

  • 中学受験対象校は、JR静岡駅を中心にみた通学圏に17校あります。(国立2校、県立1校、私立14校)
  • 合格難度は、一部の学校を除けば「合格するだけ」なら容易です。

  • 筆記試験の科目は、「国語」と「算数」の2科目です。「英語」や「理社」は一部の学校で選択制になっています。

  • 入試日は、冬休み明けの最初の土曜日で、全校一斉です。

  • 併願は、基本的にはできません。高校入試や大学受験と違ってスベリ止めのない一発勝負です。
    ただし、例年複数の学校が再募集を行っています。

中学受験対象校

地域 学校名 倍率傾向 入学試験 進路属性
筆記 面接 例1 例2 附属/接続大学
a
市内中心
静大附属静岡〔国〕 C c (高等部なし)
静岡学園 D a/b a b
静岡雙葉 B a b
英和女学院
上adv 下std
D A 青山学院〔A〕、関西学院〔A〕
英和学院大学〔E〕
静岡大成 C 静岡福祉大学〔E〕
常葉 D 常葉大学〔C/E〕
b
市内郊外
清水南〔公〕 E
静岡聖光学院 B a/b a b
静岡サレジオ C b d 上智大学〔A〕
翔洋 D 東海大学〔D〕
城南静岡 E d
静岡北 C b 静岡理工科大学〔D〕
常葉橘 D 常葉大学〔C/E〕
c
市外
静大附属島田〔国〕 C c (高等部なし)
藤枝明誠 B a b
藤枝順心 E d
常葉菊川 D 常葉大学〔C/E〕

評価項目の意味を以降のセクションで解説しています。

アルファベットの大文字は階級(ランク)、小文字は種別を示しています。

抽象的表現についての定義

  • 地域について注釈がない場合は「静岡県中部」のことです。
  • 近年とは、「令和元年からこのページの更新日」のことです。
  • 偏差値は、中学受験関連は四谷大塚、大学受験関連は河合塾のものを基準にしています。
レアケース 100事例中5例未満
殆ど無い 100事例中1例未満
ゼロ 完全に無い(存在しない)
無い

地域

市内中心 JR静岡駅から徒歩20分内
市内郊外 JR静岡駅の徒歩圏外
※送迎バスがある学校もある
市外 静岡市外
対象校は、藤枝市、島田市、菊川市

「家族が同居する自宅から、公共交通機関と徒歩、自転車で60分以内」を出願条件に設定している学校が多いです。

中学生を受入可能な学校寮があるのは静岡聖光学院のみです。

倍率傾向

1.5倍以上
1.1~1.4倍程度
1.1倍未満

例年状況をまるめて三段階に区分し、「高」に該当するものに赤色をつけています。

「高」は合否決着点が受験者平均点を上回ります

志願倍率が例年高めの学校

主観混じりですが人気の理由は概ね次のとおりです。

静大附属(静岡) 自由な校風、アクティブラーニング、地域トップ公立高校への高い進学実績
静大附属(島田)
静岡サレジオ 医進塾提携クラスの旧帝大合格実績、上智大学の特別推薦枠
静岡翔洋 スクールバスの利便性、他校に比べて低めの諸費用、参加しやすい学校説明会
静岡北 接続大学や専門学校の多様性、進路の安定性
静岡学園 進学校イメージ(高校入試では静高の併願対象)、サッカー部(全国域強豪校)

英和女学院 Adv

Adv=アドバンストクラスは、希望制/定員足切りの入学時特進選抜です。出願は希望制であり、定員足切りにかかった場合は(例年の志願倍率では)「Std(スタンダード)クラス合格」となります。

1学年3クラスで1クラスのみ設置なので、仮に志願者全員がAdvを希望していた場合、例年の志願者数では実質倍率2.5倍以上の県中部最高倍率になります。

なお、公式情報では「アドバンスド『クラス』」と「アドバンスト『コース』」の2通りの表記があります。

定員割れ

  • 定員割れのときは受験者全員を合格させる
  • 定員割れでも予め設定した基準(合格最低点など)を満たしていなければ不合格にする

定員割れのときは上記いずれかの対応です。なお、公立校(清水南)は原則的にAです。

志願倍率と実質倍率

種別 計算方法
志願倍率 出願者数 / 募集定員
実質倍率 受験者数 / 合格者数

競争倍率のデータは上記のとおり2種類あります。

併願対象になる学校は(辞退者を見越して)定員枠の数倍の合格者を出すため、合格難度等の検討においては「実質倍率」を参照します。

中高大全ての受験で志願倍率が10倍を超えていても実質倍率が「1.0倍」になっている学校は普通にあります。

入学試験

筆記 算数の入試問題の難度を5段階で表記しています
また、出題様式が特殊なものに色をつけています。
面接 面接の種別をabcの3区分で表記しています
ただし「a」は記載を省略しています

筆記試験の科目

基本的には「算数」「国語」の二科目です。選択制で英語(英検3~4級相当)が選べる学校も増えています。

四科目(算国理社)を採用している学校は非常に少ないです。

算数の難度

目安偏差値 区分で使われる通称
A 60以上 難関校水準
B 55-60 中学受験発展
C 50-55 中学受験標準
D 45-50 中学受験基礎
E 40-45 学校発展、学調程度
40以下 学校定期テスト

多くの学校で階級Dの問題が解ければ合格安全圏であり、Cまで解ければ合格者平均点を超えます。

バラエティ系メディアで持ち出されるような難問はほとんど出題されませんし、出題されてもその正誤が合否に影響することも無いです。 (特待や主席などの「特別扱い」には関係します)

参考:1階級アップに要する学習期間

1階級アップに要する期間は約半年です。

学校のテストで90点以上が安定してとれている場合は下2段目からのスタートなので、ランクC到達は1年半くらい、実際のカレンダーで入試日から逆算すると「5年生夏休み前」となります。

国語

ほぼ全ての学校で下記の3部構成です。(2部構成の学校もあります)

  • 漢字や基本文法の知識
  • 論説文の長文読解
  • 物語文の長文読解

全体的には入試問題としてはスタンダードな作問で、問題そのものも難しくはないと思います。

「漢字や基本文法」の出題傾向は学校ごとに特色があります。(過去問をうまく活用すると学習効率や効果をアップできます)

読解問題の題材文は学校テストの3~5倍のボリュームがあります。

特殊な様式

県中部で該当するのは静大附属と清水東で、評価項目に赤色をつけています。

  • 記述解答型(静大附属)
  • 教科複合型(清水南/静岡県公立)

静大附属は出題の半数が「理由を説明せよ」なので、公式を暗記して空所補完的に答えを出すやり方では得点できません。 説明的文章に触れる経験が少ない小学生が文字で考えを表現するには相当量の練習が要ります。

清水南(静岡県公立高校中等部)は教科の区分がなく、理社はもちろん技能教科も出題されます。 また、ひとつの設問に複数教科の要素が混在します。使う知識そのものは難しくないですが、知識の活用経験が少ない小学生は地頭次第になりやすいです。

面接

面接は次の3種類に区別できます。

  • 意思確認型 ※親子面接は全てこれ
  • プレゼン型(自薦・自己アピール型)
  • 適性検査型

多くの学校は「a:意思確認型」です。これは出願の事実確認をしているだけなので対策不要です。配点もありません。(まとめ表にも記載していません)

事前の対策が要るのは「b:プレゼン型」です。ほぼ全てのケースで事前に課題が投げられており、採点基準が明確に定められています。 課題が投げられる時期は様々ですが、「入試説明会」と題される秋の学校説明会が多いようです。

「c:適性検査型」は面接の実施方法はプレゼン型に似ていますが、こちらは「能力」ではなく「適性=性格」なので対策ができません。しかし配点はあります。

親子面接

すべて「a:意思確認型」ですが、見られているのは「保護者」です。つまり保護者面接です。

「反社でないか?」「モンペでないか?」「授業料滞納しないか?」「教育虐待してないか?」についてチェックしてそうな質問が投げられます。

いきなりだとパニックになってしまうかもなので、「こんな感じよ」的なロープレ練習は有効だと思います

ロープレやってくれる小学校もあるみたいですね

進路属性(コース/学科)

卒業生の進路は学校の教育カリキュラムと進路指導の成果なので、進路実績には元になるコース(学科)があります。

この評価項目はコースの進路目標に一致する実績が一定数あるコース(学科/クラス)について、次のように区分しています。

a Bランク以上の大学
b Cランク以上の大学
c
  • Dランク以下の大学
  • 同一法人大学(附属高校のみ)
  • 短大、専門学校
e 就職

判定基準

コース生徒数の半数以上に相当する進路実績があるかどうかで判定しています。

たとえばAランク大学を目指すコースに30人いる場合、Aランクの合格実績が15件以上です。

  • 入学時ではなく「高校3年」の設置コースで判定しています。
  • 進路実績は「単年/前年」ではなく「例年」でみています。
  • 公開情報から数字をとっているので実際とは多少の相違があります。(格付けに使える精度ではありません)

学校は個別指導塾ではないので少数実績は「学校の成果」とはいえない…という考え方を反映しています

大学の偏差値ランク

A 60以上 旧帝大、首都圏有名私大
B 55-60
  • 地方国公立、有名私大
  • 静大理系、県大薬学
C 50-55
  • 地方国公立のや有名私大の文系
  • 静大文系、静岡文芸大、常葉(草薙C)
D 45-50
  • 地方私大、僻地公立
  • 静理工、常葉、英和学院、静岡福祉など
E 40-45
40以下
  • 一般的な大学受験情報で用いられる「河合塾基準」です。

区分a 大学進学1難関大学を目指す選抜クラス

旧帝国大学や国立理系、有名難関私立大学、医薬学部を目指すクラスです。授業水準維持のために学力選抜によるクラス再編が定期的に行われます。

「学校推薦入試を目指すクラス(私大志望)」と「共通テストを目指すクラス(国公立傾向)」はカリキュラムの共有が難しいので、分割されます。

分割される理由

スコアが必要な科目の種類や数と、要求学力、試験日程が違うからです。

わかりやすいのは「高校3年生12月以降」です。学校推薦組は既に合格発表が出ていますが、共通テスト組はこれから本番なので、両者を同じハコに入れておけるわけがありません。

区分b 大学進学2国公立水準以上の大学を目指す希望制クラス

地方国公立大学や同水準の私立大学を目指すクラスです。静大や県大の文系学部もこの階級です。

区分aのクラスがある学校では選抜に漏れた人の受け皿、区分aをもたない学校では特別進学コースの位置づけです。

区分c その他進学

大学や短大や専門学校への進学を目指すクラス…というような説明ですが、 実質的には区分abに入れないが就職はしたくない人の受け皿です。

そういう性質のクラスなのですべての学校に必ず設置されています。

区分e 就職

いわゆる職業系学科ですが、進路実績の「職種や業種」が一致しているもので判定しているので、職業系学科のすべてが区分eに該当するわけではありません。

附属/接続大学内部進学コース

同一学校法人の大学や特定大学への特別推薦枠を持つ学校は、該当大学への進学に特化したコースがあります。

記載の大学名がそのコースから進学する大学名で、カッコの記号は偏差値ランクです。

入学試験の日程に関すること

静岡県の中学受験は冬休み明けの最初の土曜日に一斉実施です。

2月実施の首都圏とは日程の組み方が違いますし、基本的には併願不可の一発勝負になるので志望校の選び方も違います。

たとえば冬休み明けが木曜日の場合、その翌々日が入試本番です。

一斉日以外の日程

再募集

一斉日の合格発表後に空席がある場合のみ募集(募集人数は流動的)

併願用

一斉日の出願と同時期に募集。要するにスベリ止め。(募集人数は固定)

特殊併願

特定対象の第二志望校用(募集人数は一斉日と合算)

学校側が想定している受験者属性が特定されているため、それ以外の人にとっては適しません。

受験規模参考情報

2025年度募集では、県中部エリアの中学受験対象校の募集人数は合計で約1300名です。志願倍率などから計算した受験者も概ね同数と思われます。

このセクションは「1300名」を元に進めます。

中学受験する人の比率

6年生人数 中学受験者
9,000 1,300 14.4% = 約1/7

6年生人数は「静岡市・焼津市・藤枝市・菊川市・掛川市・島田市」の自治体ホームページ掲載のR6年人口データを合算してまるめています。

首都圏との比較

首都圏 静岡県中部 静岡:首都圏比
受験者数 50,000 1,300 39/1
対象学校数 234 17 14/1

首都圏の受験者数は首都圏模試センターの情報を丸めています