「プロ講師」って何?広告用語でしょ

2020.05.01
2019.10.04

塾調べをするとよく目にしますが、意外と定義が曖昧です。

僕的には実にどうでもいい話なのですが、気になる人もいるでしょうから書いてみました。

塾業界でいう「プロ講師」とは?

だいたい次のいずれかを定義にしているようです。

  • 雇用形態の違い
  • 専業講師と兼業講師の違い
  • 経験年数の違い
  • 合格者輩出実績の違い
  • 教員免許の所持有無

A 雇用形態の違い

企業経営の塾で使われる場合、その会社の正社員をプロと呼ぶようです。

人事評価を質にとられている正社員は確率的にマナーが良いということは言えるかもしれません。

雇用形態の違いですから、この定義だと「フリーランスの東大合格請負人はプロではない」となりますね。

B 専業か兼業かの違い

フリーランス契約が主の予備校や登録型家庭教師派遣会社では、講師業のみを仕事にしている人をプロ講師と呼ぶようです。

働き方が多様化する令和でそれは前時代的な考え方かもしれません。

C 経験年数の違い

登録型家庭教師派遣や個別指導塾でよく使われる区分です。

ある程度の指導力の裏付けになるのは事実ですが、この用法は使われる場によっては不誠実です。

経験数で「プロではない」と判定した人をお客さんにあてがうのはビジネスとしてどうなんでしょう?

D 合格者輩出実績の違い

輩出した学校のランクをプロか否かの基準にした定義です。

これは結果的に「大多数の塾講師はプロではない」という意味になるので争いの火種になりますね。

E 教員免許の有無

免許を持っている講師がプロという定義です。

一見すると合理的な基準に思えますが、実はメチャクチャな暴論です。

この理屈におけるプロの対語はアマチュアではなく「無免許・モグリ」ですが、私塾はライセンス制度が確立していないのですから無免許という概念自体がありません。

一般的に用いられる「プロ」とは

「プロ=プロフェッショナル」という言葉の意味は次の3つです。

  • その行為について一般人とは明らかな技量差がある人(形容詞用法)
  • 資格を必要とする専門分野の仕事をしている人(名詞用法1)
  • 第三者の要求を満たすことでお金を得ている人(名詞用法2)

A 形容詞用法

「すごく上手い!さすがプロ!」というように技量を称賛する意味で使われる語句です。

この場合の「プロ講師」は接続詞を略した語句です。つまり「プロの講師、略してプロ講師」ですね。

但しというか念のためですが、これは他人が評することであって、自ら名乗るものではないです。

B 名詞用法1

ライセンス制度を基準にした意味です。

ライセンスの所持は一定(最低限)の技量を担保する意味なので、技量についてある程度の安心と信頼があります。

この用例においてプロの対語はアマチュアではなく「無免許・モグリ・違法」となります。

但し、娯楽分野では行われなかったり非競技系の職業では「プロ」という接頭語はつけないのが一般的です。

「プロ野球選手」や「プロ棋士「や「プロレーシングドライバー」とは言いますが、「プロ弁護士」とか「プロ小学校教師」とは言わないですよね。

C 名詞用法2

その行為を職業にしている人のことですが、この意味については声を大にして言いたいことがあります。

お客さんにとってのプロとは「契約上の責任を果たす人」のことであり、正社員とか学生バイトとか経験年数とか合格実績とかはまったく関係ないはずです。

この用例における「プロ以外」とは、仕事が任せられない人のことです。

結局プロ講師とは何なのか?

宣伝やブランディングの目的で「ウチにはウデのいい講師がいます」ということをわかりやすく伝えるときに便利な言葉です。

実際に「プロ講師」という言葉を見かけるのはだいたいそういう場所ではないかと思いますので、言葉の意味もそういうことと解釈するのが妥当ではないかと思います。

どうでもいい話でしたよね?