併塾=集団指導塾+個別指導塾中学受験の常識?

2020.09.21
2020.06.16

併塾(へいじゅく)とは、集団指導型の受験塾と、その補習を目的にする個別指導塾や家庭教師を並行利用することです。

一般的には「塾の掛け持ち」と呼ばれ、(肌感覚では)中学受験をする人の半数以上が複数の塾を利用しているようです。

このページでは併塾の是非ではなく、併塾を検討するときの留意点を書きます。

中学受験で集団指導型受験塾の利用は「基本」理由は授業組立と計画学習

中学受験の問題は学校の授業だけではほとんど解けないので、それを想定した授業や学習計画が必要になります。

授業については自習教材という代替手段があるものの、中学や高校と違って小学校は受験を想定した授業組立や対策指導を一切しないので、受験するなら受験用の学習計画と教材を自前で用意する必要があります。

それを提供しているのが受験塾です。

塾なしで中学受験に挑めるのは、過去問を見るだけで学習に必要な教材と学習計画を用意できる家庭の特権です。

↑ここに触れると塾不要論の話になるので、そこは無いものとして進めます。

中学受験は後戻りできないついていくために個別指導を併用する

理屈の上ではいつでも止めれますが、そこは株式投資とかと同じで損切りや店じまいは他人が言うほど簡単ではないです。

受験塾の授業についていける子供は少ない

偏差値50程度(平均的)の学校を想定した受験塾で扱う内容は、率直にいって中学2年生レベルです。偏差値58超あたりから数Ⅱ(高校2~3年)と似た問題まででてきます。

受験算数は元々そういうものですから、多くの子供は次のようなカベに当たります。

  • ペースが速くて聞き取りや板書転記が間に合わない(漏れを自覚している)
  • 復習で理解できない箇所が残り、それが積み重なってわからない箇所が増えている

こうなっても集団指導は待ってはくれません。

授業に適応できなければ個別指導の併用は必須

授業についていけないということは、現在の学習能力では処理しきれないということです。

これは先天的な才能や性格的傾向=遺伝が強く関係していることなので、努力が足りないとは限りません。

いずれにせよ適応できていないのが事実であれば・・・

  • 塾の補完を目的とした個別指導を利用する
  • 学習難度(志望校難度)を下げる
  • 受験そのものをやめる(塾もやめる)

この三択は1秒でも早い判断と行動が絶対です。

なぜなら・・・

(子供は)授業についていけなくなると、塾に行く目的は「志望校合格」ではなく「勉強のことで親とモメたくないから」に変わります。

決断をせず先送りしているときは、すでに保護者の独り善がりで突っ走っている状態になっています。

独善を認めたくない心理がはたらくと、塾費用のことを金融商品のように考えがちです。

「あんたにいくらお金かけたと思ってるんだ」なんて口走ってしまうと、10年20年では修復できないほど親子関係が壊れます。

併塾は組み合わせの選択肢が少ない同一単元・同一難度

集団指導塾の補完目的で個別指導を探すなら、その塾で使用している教材を使うのが「基本」です。

(塾の都合で)異なる教材を使うにしても、同一単元・同一難度は絶対です。

ですから「個別指導なら何でもいい」というわけにはいかないです。

選択肢は限られている

探しやすいものから順に並べると・・・

  • 集団指導の受験塾と同じ経営母体や資本提携している個別指導塾
  • 集団指導の受験塾と業務提携している個別指導塾
  • 教材持ち込みができるフリーランスの家庭教師

いずれも低料金帯ではありませんし、元になる集団指導塾は大手一択ですからこれも低料金帯ではありません。

Aの大手塾オプションで組み合わせると、「集団週2・個別週1」の最低セットでも月謝6万オーバー、「集団3・個別2・土曜特別」で10万円コースですね。

非大手の受験塾を選ぶときは熟考を!

「個別を併用しないとマズイ」と実感するのは概ね受験学年(小6)の中後期ですが、その時期は「候補はいくらでもある」という状態ではありませんし、勉強が止まること自体が危険です。

なので非大手の受験塾を選ぶ場合、講師サポート付きの自習室利用や追加の個別指導がオプションで用意されていることが絶対条件です。

併塾と「掛け持ち」は似て非なる掛け持ちダメ!絶対!

個別指導塾は専用のテキストを使用しますし、進め方にも方針があります。

元となる受験塾の補習でないと・・・

  • 反復密度が薄くなって定着が甘くなる
  • カリキュラムの分散で学習が非効率になる

ですから「塾を増やせばいい」という単純な話ではないのです。

浮気性は落ちる

いろんな問題集に手を出すと中途半端になるという受験の格言です。塾には塾の問題集と指導方針があるわけで、それが複数になれば勉強は混乱しまくります。

あとがき

論点を絞るために「併塾するなら?」をテーマに書きましたが、もちろん併塾がすべてではありません。

総合対応する少人数制の塾もありますし、ネットの学習サービスで代替できることもありますし、そもそも個人的には併塾はあまり良い選択とは思えません。

このページで特に伝えたいのは、安易に考えると高確率で失敗し、少なくとも子供に無用な負担をかけるということです。

中学受験で「投資」をしているのは保護者だけではないことを忘れちゃいけないと思います。