塾と家庭教師

塾の種類と選び方多様化する教育サービスについて

2019.12.05
2019.10.01

このページでは、指導方式(集団・個別)と経営種別(企業・個人)の視点で解説します

塾の種類ごとの特徴は関連ページで書いています。

指導スタイルによる違い集団授業と個別指導

集団授業(ティーチングスタイル)

講師が教壇に立って授業をするもので、最も身近なものが「学校」です。

教育サービスでは主に進学塾予備校で行われます。

「知識を教える」ということからティーチングとも呼ばれます。

集団授業の強み・メリット

  • 学習の到達目標がわかりやすい(学力や目的に応じた選び方がしやすい)
  • 「授業についていくため」に勉強をするので向上心が高い学習環境になりやすい
  • 個別指導に対して受講料が安い(生徒一人当たりの受講料負担が低い)

集団授業の弱点・デメリット

  • 個々の学力に合わせないため、授業についていけない生徒が発生しやすい
  • 授業で設定された学力までしか伸びない

個別指導(コーチングスタイル)

講師が生徒の身近にポジショニングするもので、主には家庭教師や個別指導塾、少人数の補習塾で用いられます。

この指導方法では「ヒントやアドバイスを与える」というシーンが多くなるため、その意味をとってコーチングとも呼ばれます。(※後述注意)

個別指導の強み・メリット

  • 生徒の学力に合わせるので「ついていけない」ということが構造的に発生しない。
  • ↑このため、学力帯に関わらず学力が伸びやすい。
  • 人間関係が苦手な人でも指導を受けやすい(抵抗が低い)

個別指導の弱点・デメリット

  • 「できた気」になりやすい(※後述注意)
  • 集団授業に比べて料金が高額
  • 講師によって指導品質のバラつきが目立つ(影響しやすい)

個別指導=コーチングではありません

コーチングは「ヒントやアドバイス」であり、自発的な気づきや微修正を目的とします。

マンツーマン指導でも「問題の解き方を教える」のはコーチングではありません。

コーチングには「観察眼」が必要であり、「気づきを待つ」ところに時間がかかるため、それを実施したり提供できる条件はかなり限定されるのが本来です。

個別指導の強みであり依頼するメリットは、集団授業では構造的に不可能なコーチングを受けられることですが、その状況下で行うことがティーチングだった場合、人は「できた気」になりやすいです。

低料金の個別指導塾や家庭教師派遣が行っているのは「ティーチング」であることが多いです。

経営種別による違い企業経営と個人経営

企業経営

法人経営の塾で、いわゆる大手中堅の塾のことです。FC展開しているものも含めます。

教室がある塾は見たままのイメージですが、家庭教師は主に「派遣型」がこれに該当します。

  • 知名度によって安心感がある
  • 指導方針やカリキュラムが統一されている(良くも悪くも指導水準が安定している)
  • 広告宣伝や営業管理のコストが大きいので個人経営に比べて受講料が高い(※家庭教師は逆に安くなる)
  • 指定教材で授業を進めるため、結果的に学習効率が下がる(学校の宿題があるため)
  • 指定教材は往々にして不要なものまで含まれる

割高な料金でブランド(安心感)を買うのが企業塾です。

教材の闇

教材は企業塾を支える収益源のひとつでもあるので、企業塾の講師には教材販売のノルマが課せられることが多いです。

講師は営業マンがやりたくて塾で働いているわけではないのですから、「上からの圧力」でそこに傾倒してしまうと指導品質は急落します。

特定の支店校やFC校だけそういう状況になることもあるし、最初から講師を営業マンとして使うつもりの塾は講師に指導スキルは求めないので・・・

個人経営

法人かどうかや従業員講師の有無ではなく、経営方針の決定権を持つ人が直接指導にあたっているのが個人塾です。

講師の自宅を改造した教室で運営されていることが多く、家庭教師は無店舗営業です。

なお、FC加盟は教室責任者に決定権がないので企業型です。

  • 企業型に比べて受講料が安い。同価格の比較では指導品質が高い
  • おおむね面倒見が良い
  • 進学系は自己研鑽に熱心な講師が多い。また、指導が厳しい。
  • ブランドによる安心感がなく、塾によって指導品質のバラつきが多い。
  • 塾で入手できる情報の鮮度や品質が大手企業塾に比べると見劣りする(ことが多い)

良い意味でも悪い意味でもネット通販と同じ

嘘はなくても誇張した広告やセールスワードが常態化している業界ですし、塾に行く(行かせる)目的も人によって異なるので、ネットのレビューを含めて表面的な情報だけで選べば「思っていたものと違う」をひく確率は高くなります。

能力や経営安定面でバラつきがあるのは塾業に限った話ではありませんので、そこを懸念するなら企業型一択です。

まとめとあとがき保護者さまへ伝えたいこと

複雑で多様な塾業界ですが、塾選びの一助になれば幸いです。

併せまして、塾選びをされる保護者さまに是非とも知っていただきたいことを挙げておきます。

  • 塾は利用するものであり、依存するものではありません。寝る子を起こせるのは親だけです。
  • 掛け持ちしてはいけません。掛け持ちは学力アップを停滞させる代表的要因のひとつです。
  • テクニックはあっても魔法はありません。学力アップには学習量の裏付けが不可欠です。
  • 塾は格差を善しとする顧客の存在によって成り立つサービス業です。ゆえに絶対に値切ってはいけません。値切って損をするのは指導を受けるお子様です。